北海道新聞オホーツク面「ときわぎ」平成21年(2009)10月23日

「南極料理人」

南極越冬隊の生活を描いた映画「南極料理人」(沖田修一監督)を見てきた。原作者の「面白南極料理人」を書いた西村淳さんは網走で高校を卒業している。南極の野外シーンは、厳冬の能取岬や網走湖で撮影された。

はて、網走は日本の南極なのか?

「網走歴史の会」のホームページによると、第一次観測隊が1956年2月に濤沸湖で耐寒訓練や実験を行った。その後も観測隊を支援する海上自衛隊が凍った湖面で訓練を繰り返したという。

現在も、斜里町ウトロでは流氷を利用した氷上での行動訓練がある。

東京農大オホーツクキャンパスにも、北見工大にも南極経験者の先生がいる。オホーツク地方は南極に一番近い場所のようだ。

越冬隊といえば、めったに行くことが出来ない場所に行ける。そのうえ、給料も出る。厳しいとはいえ、衣食住が保障された生活が手に入るのだ。さぞや超高倍率の難関かと思いきや、そうでもないらしい。

南極海での調査捕鯨も同様と聞く。北見や網走から極地を目指す若者が現れてほしい。

さて、映画はタイトル通り調理と食事場面の連続だった。それに触発されてか、夕食は家族みんなで餃子を手作りして、おいしくいただいた。おもしろくていい映画だ。


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