GISコミュニティフォーラム
 マップギャラリー展

2012/5/31~6/1

研究室研修旅行
(千葉県両総農業水利事業所)実施

2012/9/18~9/19

 我々「環境情報学研究室」は9月18日、19日の2日間に亘り研修旅行ということで埼玉県水資源機構荒川ダム総合管理所及び国土交通省二瀬ダム管理所を見学させていただきました。
研修先でお世話になりました水資源機構荒川ダム総合管理所及び国土交通省関東地方整備局二瀬ダム管理所の方々に改めて感謝申し上げます。
なお以下に本研修旅行に参加した学生の感想文を掲載いたします。

3年  鈴木 康平 【2012年度研修旅行 事後レポート】
  私たち環境情報学研究室員一同は、9月18、19日の2日間に亘り、埼玉県秩父市にある水資源機構荒川ダム総合管理所が管理する浦山ダム・滝沢ダム、及び国土交通省二瀬ダム管理所が管理する二瀬ダムを見学しました。近頃、ゲリラ豪雨や夏場の小降雨による取水制限といった河川に関係する問題が多くあり、さらには関東への巨大台風上陸による荒川決壊・首都水没の恐れについてのニュースを耳にします。このことからも、異常気象がもたらす水害・渇水から首都圏に住む人々の暮らしを守っている今回のダム施設見学は期待と興味の大きいものでした。
【浦山ダム・滝沢ダム】
 まず、全体説明として荒川流域の概況と歴史、浦山ダム・滝沢ダムの役割・特徴について説明を受けました。荒川流域は、季節により雨量の差が大きい地域のため、ダムができる前から幾度の洪水や渇水といった人的被害だけでなく生態系への被害があり、ダムができたことによりそれらの異常気象に対してうまく対応・調節できるようになっていました。
 浦山ダム・滝沢ダムはそれぞれ平成11年、平成23年に完成し、施設内外ともにきれいに整備されていました。管理所ではダムの様子・推移状況は勿論のこと、流域全体の状況を把握することができ、下流の流水状況を考慮して放流調節を行います。また、人口の増加・産業の発展により、地下水だけでは賄えなくなってことから、下流の利水を支えていることも大きな役割と言えます。さらに、下流へ放流するときは水の勢いを利用して発電もされ、浦山ダムでは約3300世帯分の電気が賄われているそうです。
 各対策設備に関して、浦山ダムの貯水池である「秩父さくら湖」では、下流への水質影響(アオコ・淡水赤潮、濁水)の大作として爆気循環装置や分画フェンス、清水バイパス(洪水によりダムの水が濁った際に貯水池上流のきれいな水を下流へ流す水路)が施され、天端から見る限り貯水池の水も比較的きれいでした。

【二瀬ダム】
 二瀬ダムは国内に12基しかない重力式アーチコンクリートダムであり、完成から51年が経過しています。通常ダムの寿命は100年と言われ、貯水池の堆砂量の増加による貯砂ダムの増築、ダム周辺の道路・管理所の建て替えなど修復整備が行われていました。浦山ダム・滝沢ダムと比べ、人通りが少なく山谷は窮屈な印象を受けました。
 ダムの役割は浦山ダム・滝沢ダムと同様に、洪水調節、農業用水の補給、発電ということでした。しかし、浦山ダムに施されていた水質対策は二瀬ダムでは一切行われていないようで、貯水池の水も少し濁っていました。また、直下流には2ヶ所のキャンプ場があるので、ダムから多くの量を放流する際はサイレンやスピーカーからの警報吹鳴だけでなく、直接の呼びかけも必要があると思いました。

  2日間の研修旅行では滝沢ダム付近での昼食や宿でのカラオケなど、勉強以外の楽しいこともありました。しかしながら、こうした設備のことについて大学で今まで勉強してきて、ここでも新たに知り学ぶわけですが、最も重要で何よりも忘れてはならないことは首都圏で快適にそして安全に暮らせているのは、ダムを造る上で貯水池地域の方々の生活と動植物の犠牲があってのことだということです。仮に私が貯水池地域の住民だとしても故郷で再び暮らすことができなくなる計画には賛成できないと思います。ですので、下流域の生活の将来のために犠牲となったもののためにも、各ダム施設の方々に環境保全、自然との調和にこれからも努めていただきたいと切に思いました。

研究室所在
東京農業大学地域環境科学部生産環境工学科
ジオデータサイエンス研究室(旧広域環境情報学研究室)

収穫祭 文化学術展示

2012/11/2~11/4

テーマ「太陽光パネルの可能性 ~The Possibility of Solar panel~」
 昨年の原子力発電で発生した事故より、日本では電力不足が懸念されていました。そこで住宅街である世田谷区全ての住宅に太陽光パネルを付けた場合、どの程度の発電量を見込めるのかGISを用いて調べることにしました。算出した発電量を世田谷区で使われている電力量(推定)と比較することで、より電力供給について現実的に考えられる展示をできたと思います。今回の展示作成に当たりご協力いただいた世田谷区区役所の皆様、本学の学生支援課の皆様につきましては、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

ジオデータサイエンス研究室