ごあいさつ

    eguchi  第15回応用薬理シンポジウム年会は、平成25年9月28日(土)〜29日(日)に東京農業大学の教員を中心とした実行委員会によりJR品川駅港南口(東口)より徒歩5分の交通の便に恵まれたコクヨホールで開催させていただくことになりました。
     本大会を主催する応用薬理研究会は、1967年に創設され1999年に第1回学術集会が応用薬理シンポジウムとして名城大学名誉教授亀山勉先生により開催されました。その後、14回の学術集会が医学分野、薬学分野の第一線でご活躍されている著名な先生方によって実施され、我が国の創薬研究の発展に大きな貢献をされてまいりました。
     第15回応用薬理シンポジウム会長を仰せつかりました小生は、農学分野を基盤として研究を実施しています。特に、きのこの機能性に関する研究を推進してきました。その研究に関しては、第9回応用薬理シンポジウム会長の渡邉泰雄先生、第11回応用薬理シンポジウム会長の山田静雄先生との共同研究としても成果を挙げることが出来ました。両先生のご推薦のもと、応用薬理研究会の大泉康理事長の寛大なご理解により農学分野の大学においてシンポジウムを実施させていただきますことに感謝申し上げます。
     本シンポジウムは、超高齢社会で急増する中枢疾患、各種臓器疾患、生活習慣病等に関連した予防法と治療法について適切な基礎と臨床研究成果を総括することで新たな治療法や薬物の開発などについて徹底的に議論することができればと考えています。さらに、生体機能の維持亢進における漢方薬、新規医薬品および天然物をはじめとした機能性食品などの医療科学的な機序解明や活性本体の探索法の開発について、応用薬理、天然物科学の原点に戻って発表と討論を行い、研究者、医療関係者間の交流を深める場とすることが主要な目的です。
     したがって、本シンポジウムの主題を「各種疾患に天然物はどう貢献するか・・農・医・薬 連携によるアプローチ」とさせていただきました。農学領域、医学領域、薬学領域のそれぞれの専門分野の発表に複合的な内容を加味したシンポジウムが展開されることを大変うれしく考えます。
     また、特別講演、特別シンポジウムを市民公開として開催し、地域のみならず社会への学術情報の発信なども考慮したシンポジウムにしたいと考えています。
     特別講演では慶派の大佛師であられる松本明慶先生に文化学術講演をしていただきます。また、特別シンポジウムは、農・医・薬を専門領域とする産官学連携のシンポジウムとして農林水産省、厚生労働省、大学、研究機関の先生方を演者に「農・医・薬の融合による新しい応用薬理学研究の展開」と題して、大泉康先生(東北大学大学院工学研究科教授・応用薬理研究会理事長)、渡邉泰雄先生(横浜薬科大学教授・同大学総合健康メディカルセンター所長)にオーガナイザー、進行をお願いしています。
     参加者皆様方の交流の場にしたいとの考えからポスターセッションはサンドイッチミーティングといたしました。さらに、交流会は旬のきのこ料理と東京農業大学OBが蔵元である美酒をご用意させていただく予定です。本来であれば東京農業大学のキャンパス内での開催をさせていただく予定でしたが東京農業大学世田谷キャンパスは本部棟等の建設であわただしくなっております。完成後に是非とも開学124年の東京農業大学のキャンパス(世田谷・厚木・オホーツク)にもお出かけいただきたく考えます。なお、東京農業大学の歴史と学内の様子を少しでも感じていただきたく大会ホームページには学内の写真も掲載させていただきましたのでご笑覧いただければ幸いです。
     皆様のご協力のもと素晴らしいシンポジウムが開催できれば何よりとスタッフ一同対応させていただきます。多数の皆様が奮ってご参加下さいますようご案内申し上げます。

    第15回応用薬理シンポジウム
    会長 江 口 文 陽
    (東京農業大学林産化学研究室教授)